今期からぜ~んぶ精米歩合50%仕様にしはるって?
設備がごろっと変わったそうな。
出荷は割り当て制ですと??⇒ざっくり言うと、時と場合によっては手に入りにくいお酒となる可能性が・・・
酒造テーマは“Back to the basic”
(基本に立ち戻り、その先を想像する)
?????
笑四季さんのお酒。
挑戦的な造りで物議を醸す渦中のお蔵。
(めっちゃ失礼!?しかもご本人はそんな気はさらさらないのでしょうが。)
そのミステリアスな部分と飲み手のハートをグッと掴む味わい。
しかし結局のところ、お豆の炊いたんをアテに飲めちゃう。
高嶺の花と道端の野花の性格を併せ持つ不思議なお酒なので
つべこべ言わず、
“よっしゃそれ買った!”“笑四季だから、面白いにちがいない”
という感覚で仕入れるし、飲むし、販売する。
お客様の半分くらいは電話お問合せからのご来店で、
他のお客様も“笑四季の酒ありますか?”という態勢(?)で来られることが多いです。
でも・・・
今回ばかりはさすがに訳わかんないんですけど~
となり、酒造り真っ只中のお蔵へお邪魔してまいりました。
(基本的に一般非公開)
お酒づくりは
「一麹、二酛、三造り」
まずは麹室。
ここで概ね酒が決まるとゆうくらいの重要ポイントです。
雑菌は持ち込めないため、お口チャックで写真も遠慮。
お米のでんぷんを糖に、しかもできるだけ糖を増やし甘めになるよう強力な麹菌をつけるとのこと。
そして、麹部屋は砂漠気候。
外気が乾燥すると菌が水気を求めて米の内部に行こうとする結果、“つきがよい”形になるのだということは前に喜多酒造さんに教えてもらいました。
そして、赤子を育てるように昼夜を問わず麹の様子を観察しながら・・・という労力は50%精米に統一することで軽減され効率よくなるのだとか。
ここで1番目の疑問、一応解決。
続きまして、乳酸培養機。
これはなんとなく撮影したらダメな気がして撮ってません(--;)
酵母を雑菌から守る大事なお役目、乳酸を培養する機械です。
そのままですが。
そして、酛。
別名=酒母。
お酒のもとになる液体。
蒸し米、麹、水の混合液の中で酵母を培養します。
ここで乳酸の出番。
より健やかな酛となるように乳酸ががっちりガードしてくれます。
現時点でアルコールはありません。
酒母室にて。
腰の丈くらいの小型タンクです。
なんと酛を利かせてくださいました。
お酒の一歩手前。
甘酒に近い。
甘すっぱい。
美味しいかも?
これはこれでアリ。
私は好き。
300㌔分の蒸したて米、大放冷中。
なんとなんと~初めて食べました!!
ぷちぷち。
もちもち。
食感は“グミ”みたい。
50%精白なので、普通のお米の半分の大きさです。
造り。
いよいよ醪(もろみ)ちゃんを見せていただくことに・・・
タンク室は一歩入るとふわぁ~っ♥
ザクっと割りたての林檎っぽい香り。
雑菌を持ち込まないようにそっとタンクをのぞくと・・・
泡が湧いてる~~~
林檎っぽい香りはここから。
sensation黒ラベルのタンクです。
なんとここでも醪利き。
ほんま、竹嶋さんありがとう(涙涙)
“乳”っぽくなく果実のようないい香り。
とっても好きな香り。
濃いっ濃いにごり酒。
このまま製品化できそう。
でも、上あごに膜はる。
あんまりたくさんはいらんかも(沈;)
この時点でアルコール15度くらい(だったと思う。)
この子らがどんなオトナになるのだろう・・・
新酒が楽しみ♥♥
搾りも今年からチェンジです。
巨大アコーディオン風の“やぶた式”から
昔ながらの“佐瀬式”に。
お酒の入った袋を船の中に敷き詰めて上から圧搾するわけです。
新設備といっても全て最新式に変えるのではなく、
構成がシンプルで衛生的、といった意味合いで昔式に変えることもあれば
作業の効率をあげるために“酒造りにこれ?”みたいな物体(機械です;)があったり。
衛生管理の徹底、作業の可視化、スタッフとの連携、そして身で覚える・・・
志を持って酒を作るのに、型にはまった手段ばかりを選ばないう姿勢は笑四季さんならでは。
今ここにある笑四季酒に確かにつながっていると、やっとや~っとストンと落ちたような気がします。
で、百聞は一見に如かず。
オマケ
今期限りで上撰の製造を廃止されます。
で、最後の山をパチリ。
よく見ると
“さよなら上撰”と書かれています(*^_^*)
蔵元さんには忙しい最中貴重な時間を割いていただきご迷惑をお掛けいたしましたが
とってもとっても勉強になりました。
自己満足っぽいですが、これでぬくぬくと新酒を待てます。
今は見たとおり、タンクの中で醪状態なので“酒林”はまだ去年のもので真っ茶色。
これが青々と掲げられて新酒ができた証となる日がとっても楽しみです。
長々とレポートにお付き合いくださりありがとうございました。
なかなか消費者様には伝わりにくい蔵の惜しみない労力が少しでも伝わったなら、
大変嬉しく思います。
どうぞ笑四季sensationの新酒をお楽しみに。
あ、モンスーンはもうちょっと待ってね