★志賀熊商店★
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これな~んだ。
米麹、成長中。
一麹・二酉元(もと)・三造り
・・・といわれる酒造りの現場へ勉強に行ってまいりました。
門を開けてくださったのは、地元喜多酒造さんです。
その昔は女人禁制といわれた酒蔵内に、
髪を結わえておでこ全開。シャワーキャップとマスク装備で
足を踏み入れました。
酒米庫から精米ゾーン。
いよいよ人の気配を感じて熱気むんむんの部屋を覗くと、
杜氏さんと蔵人さんが洗米浸水作業。
これがまた秒単位の管理で、とても緊迫した雰囲気でした。
そして通常一般にはなかなか入れてもらえない部屋二連発です。
その一・・・麹室。
その二・・・酒母(酉元)室
酒の神様が宿る酒母室の入り口。
特に麹室では
米をよい麹に育てるために、
温・湿度管理の徹底。
人間より高級なお布団に寝かされている麹たちも。
絶妙の麹加減を見極めるのに、蔵人さんは昼夜時間問わず
麹のご機嫌に振り回されるらしいです。
その様子を「まるで不規則に泣く赤ちゃんに24h向き合う授乳中の母親」
と例えられました。
なるほど。
どこか、蔵内はなにかに空気が似ていると思ったら
それだったんだ。
新生児室。
自分の呼吸さえ汚れて感じる。
なんとなく呼吸が深くゆっくりになる。
しーんと清らかな空気の中に小さな命が息づく神聖な雰囲気。
まさにそんな感じです。
“しぼる”という作業、
そのときをじっと待つ「もろみ」タンク。
搾るタイミングを計るのは杜氏さん。
熟練された技術と五感。
満を持して最高の酒が生み出されるのは
今日かもしれないし、明日かもしれないのです。
やっぱり出産と似てる気がします。
これは微妙か?出産を決めるのは赤ちゃんです。
貴重な経験をさせていただきました。
この日を楽しみに待っていたんです。
カラダもアタマも緊張したけど。
「酒を売る」ことは、酒販免許があれば誰でも売れますね。
でも「売る」だけじゃダメだと思うんです。
お客様から貴重なお金をいただくからには、「中身は知らんけど」では
通りません。
きちんと理解して自分が納得してないとね。
いやいや、
奥が深い酒の世界をちらりと覗かせてもらったにすぎませんが、
また一歩踏み出せたような、そんな気がします。
お酒の勉強は、この仕事に就いてる限り続きます。